修理・修復・洗濯・手入れ
仏壇の修理・修復・洗濯
仏壇の修理
どんなものでも使いつづけていると、傷んできます。仏壇も例外ではありません。
仏壇の内部がロウソクや線香の煙で黒ずんだり、金箔や漆塗りがはがれてきます。
扉がガタガタになったり、障子が破れていることもあります。
そのまま放置せずに、なるべく早めに修理することが大切です。
簡単だから、と自分で修理をすると、かえって傷を大きくしてしまいがちなので、まず、購入した仏壇店に相談しましょう。
出張修理でなおるものなのか、預ける必要がある修理なのかがわかります。
仏壇の全体を修理することを「お洗濯」といいます。お洗濯が必要、といわれたら、必ず、事前に修復費用の見積もりを出してもらいましょう。
金仏壇の場合は、仏壇の購入価格の5割程度かかります。期間も3ヶ月ほどかかります。
お洗濯では、金仏壇を解体して汚れを洗浄し、壊れた部分やキズを補修し、金箔を押しなおしたり、漆を塗りなおして新品同様に仕上げてくれます。
唐木仏壇も全体を修理すると、きれいに生まれ変わります。
仏壇店はお客様に仏壇を購入していただいてからが、お客様との関係がはじまります。
仏壇を購入したあとも、メンテナンスや修理などで仏壇店との関係はつづいていきます。
仏壇店は仏壇のパートナーのようなもので、お客様と仏壇店は長い付き合いとなるのです。
だからこそ、仏壇を購入するとき、アフターサービスの良い仏壇店を選ぶことが大切なのです。
金仏壇のお洗濯
- 修復前
- 修復後
漆塗りの金仏壇は日本の伝統工芸品で、職人の技術の粋を集めてつくられています。
金仏壇には、木地師、塗師、金箔押師、宮殿師、彫刻師、蒔絵師、飾り金具師の通称「七職」と呼ばれる職人集団がかかわっています。
どの工程も手間をかけてつくられた良い仏壇は、修復することを想定してつくられているので、分解して修理できます。
100年経った仏壇でも、新品同様の美しい輝きが取り戻せるのです。
その工程を簡単に説明すると
- 仏壇の外扉、内障子、彫刻などをはずしたあと、くさび留めや打ち付けてある飾り金具などをとりはずして分解。
- 仏壇にこびりついた汚れを洗浄液で洗い落とします。表面に塗ってある漆や金箔をすべてはがし落とし、飾り金具は色付けやメッキをし直します。
- 木地や彫刻の傷んでいる部分を補修し、金具が打ち付けてあった釘穴を埋めます。反りや傷みがはげしい部品は、つくり直して交換します。
- 洗ったあと十分に乾燥させた部品を表面が均一になるまで研磨し、漆を繰り返し塗り重ねていき、新品同様の光沢にします。
- 表面にムラなく均等に本金箔を押していき、手描き蒔絵を施します。
- 金箔を押し終わったら、飾り金具を打って、元の姿に組み立てて完成です。
修復工程は、新品の仏壇をつくるときと同じ作業工程で行います。